Yan et les Abeillesという人気仏ロック・バンドを率いていたFRED ROLLATが新たに始動させたバンドがこのカルパット。セーヌ・フランセーズ(フランスのDIYなバンド・シーン)最強のライヴバンドのひとつと言われ、年間140本以上のライブをこなす。マヌーシュ・スウィングを母体にネグレス・ヴェルトやマノ・ネグラが築いた仏ミクスチャー・ロックの路線を辿るバンドの2009年リリースの4枚目のアルバム。前作までにはみられなかったレゲエ調の楽曲が顔をのぞかせているのが興味深く、またその仕上がりも◎。ラテンフレイバーな楽曲も残しつつ、定番のパンキッシュ・マヌーシュ・スウィングやフラメンコ・ギターもばっちり決めてくれる。今までのファンの期待は裏切らずに新たな境地に挑戦している意欲がバシバシ伝わってくる傑作。ブックレットもいつもながら毒気ありだが愛らしいダークネスでナイス。マヌ・チャオ、レディオチャンゴ系ミクスチャー・ファンにも是非聞いてほしいバンドです。