ソウルフルな歌声とジャジーな音楽性で多くのファンを魅了してきたが、ポルトガル人女性歌手カルメン・ソウザ。本国で2017年に発表された前作『クレオロジー』(ライス GLR-8035)で日本デビューを飾った彼女は、これまでのポルトガル音楽のイメージを良い意味で裏切ってくれました。そんなサウンドで多くのリスナーを虜にしてきた彼女が約3年ぶりに発表した新作がこちらです。 カルメン・ソウザは1981年ポルトガル・リスボンの生まれ。ただ彼女のご両親はかつてポルトガルの植民地だったカーボ・ヴェルデの出身で、70年代に起きたカーネーション革命の際ポルトガルに移り住んだのだそうです。クレオール語に親しみ、カーボ・ヴェルデの郷土料理を食べて育った彼女は、幼少より教会でゴスペルを歌うようになり、後にブラジルやアンゴーラ、モザンビークといった他のポルトガル系の国の音楽にも親しむようになりました。そんな彼女の才能に惚れ込み、パートナーシップを結んだのが、現在まで活動を共にしているベーシストのテオ・パスカルでした。テオとカルメンはバトゥーケやコラデイラといったカーボ・ヴェルデ音楽をジャジーなスタイルで演奏して注目されるようになり、2005年にはアルバム“Ess ê nha Cabo Verde”でデビュー。これまでに8枚のアルバムを発表してきた彼女は2013年には初来日を果たし、耳の肥えたコットンクラブの聴衆を唸らせるパフォーマンスを披露しました。 そして9枚目のアルバムとして発表した本作は、ファンキーなプレイスタイルで名を馳せた米国のジャズ・ピアニスト、ホレス・シルヴァー(1928-2014)へ捧げた作品でした。1950年代にアート・ブレイキーと組んでファンキー・ジャズというスタイルを生み出したことで知られた彼ですが、その父は実はカルメンのご両親と同じカーボ・ヴェルデの出身。それだけにカルメンも彼の音楽からは多くの影響を受けてきたのだそうです。ここではそんなホレスの名曲‘Song for My Father’ ‘Nutville’などを、テオ・パスカルのアレンジでラテン・ジャズやアフロ・ジャズ風にカヴァー。曲によってはクレオール語の歌詞を加えるなど、カルメンらしさ溢れるトリビュート作品に仕上げてくれました。 様々な音楽を愛するヴォーカル好きなら絶対に気に入るアルバム。素敵です!!
●日本語解説/帯付き
(メーカーインフォより)
曲目表:
1. Soul Searching 2. The Jody Grind 3. Senor Blues 4. Nutville 5. Lady Musika 6. St Vitus Dance 7. Pretty Eyes 8. Kathy 9. Song for my Father 10. Cape Verdean Blues 11. Silver Blues
こんな商品もオススメします
LIGIA PIRO & JUAN CRUZ DE URQUIZA "Strange Fruit"
MIWA TANABE "The Sky"
HIROMICHI TSUGAKI "Afro Cuban Fantasy"
SZALOKI AGI "Korforgas"
DOS LATIDOS / TAKAYA SAITO × NANA CANTARINA "Desayuno Listo"