フランスのクラリネット奏者で、コメディエンヌなどとしても活動しているというエマニュエル・サビーを中心としたユニットの2021年作です。彼女は2013年にベネズエラ音楽と出会い、アンサンブル・グルフィーオのマンドリン奏者クリストバル・ソトやクアトロ奏者チェオ・ウルタードと共演したり、2019年のソロ名義作『カンタ・ムヘール』では、コントラバス奏者エドウィン・アレジャーノらをゲストにベネズエラのレパートリーを演じたりと、ベネズエラ音楽にコミットした活動を続けてきているとのこと。本作では、リヨンの音楽家集団ARFI(Association à la recherche d'un folklore imaginaire)の面々に、在フランスの日本人ドラマー/コンポーザー/インプロヴァイザー、Yuko Oshima(大島祐子)とのアンサンブルとなっています。サックス、トロンボーン、トランペットと管楽器を主体に、自身のクアトロやヴォーカル/ヴォイス・パフォーマンスも交え、インプロ〜ジャズの作法を取り入れて、ベネズエラのトラッドを調理。自作曲も含めつつ、まさに想像上の、あるいは妄想のベネズエラ音楽と言える、ユニークなサウンドを紡ぎ出しています。
曲目表:
1. Cantos de lavandera 2. Cantos de trabajo 3. El Yojo 4. Equilibrio 5. Canto de ordeño 6. Mi Merengue 7. Warao 8. La Ruperta 9. Maria Maria 10. Faena Yojo