● リーダーの伊藤寛康は日本を代表するハイブリット・サルサ・バンド、グルーポ・チェベレ(Grupo Chévere)のリーダーとして、また元オルケスタ・デ・ラ・ルス(Orquesta de la Luz)のベーシストとして、日本のジャズ・ラテン界を牽引し続けてきました。そんな彼がダンス系のラテンである「チェベレ」と同時進行で育んできたジャズ系のラテンバンドが、「EL SWING」です。 ● 伊藤以外のメンバーは、グルーポ・チェベレ(Grupo Chévere)のサックス奏者で、ジャニーズ・アーチストのサポートなど、ラテン界のみならず、ポップス・エンターテインメントの世界でも活躍する、大堰邦郎。さらに、福本佳仁Musica Atractiva、エル・コンボ・クレアシオン(El Combo Creacion)など、サルサ・シーンやジャズシーンでも活躍するピアニスト、吉田敦。そして、チャランガぽよぽよ、などのメンバーとして、またセッション・プレイヤーとしてサルサ、ラテン・ジャズ界で活躍中のパーカッショニスト、塩のやもとひろ。そんな、強力な4人のメンバーが結集しています。 ● 収録曲は、ジャズ・スタンダード・ナンバーから、かつてイーディ・ゴーメが「ギフト」という曲名で歌い、一躍世界で有名になった「Recado」とディジー・ガレスビーの名曲「A Night in Tunisia」の2曲。各メンバーのオリジナルが6曲。さらに今回の目玉として、日本で古くから歌われてきた童謡を、ジャズ・ラテンにアレンジするという奇抜な試みにも、挑戦しています。取り上げたのは、3曲。「七つの子」をアフリカ起源の6/8拍子で、「チューリップ」を4ビートで、そして「ドナドナ」をブラジルのリズム、パルティード・アルト(Paltido Alto)で、それぞれアレンジしています。どの曲も、メンバーの個性的、かつ斬新なアレンジが際立つ、秀逸なサウンドです。 ● 今回のアルバムも前作同様、伊藤寛康がミックスとマスタリングを手掛けています。その丁寧かつ緻密な作業に裏付けされたサウンド・クオリティは、音に対する徹底的なこだわりを感じさせる仕上がりとなっています。 ● ラテン、ワールド・ミュージック・ファンのみならず、ジャズ・ファンにもお薦めの作品です。
曲目表:
1. Recado (作曲:D.Ferreira/編曲:伊藤寛康) 2. 七つの子 (作曲:本居長世/編曲:吉田敦) 3. チューリップ (作曲:井上武士/編曲:吉田敦) 4. A night in Tunisia (作曲:D.Gillespie/編曲:伊藤寛康) 5. Días Caóticos (作・編曲:大堰邦郎) 6. スコール (作・編曲:塩のやもとひろ) 7. Libera la Mente (作・編曲:大堰邦郎) 8. ARIAKE (作・編曲:吉田敦) 9. Dona Dona (作曲:S.Secunda/編曲:伊藤寛康) 10. Séptima Alma (作・編曲:大堰邦郎) 11. El Camino (作・編曲:伊藤寛康)