バハマ諸島アンドロス島で1910年に生まれた異才のギタリスト:ジョセフ・スペンス。前回のリスト(2021-24号)でご紹介させていただいた世界初公開未発表音源アルバム『ジョセフ・スペンス/アンコール 〜 知られざるジョセフ・スペンス(1965年未発表音源集)』(ライス FLR-5580)の発売に伴い、前述の作品と併せ、是非マストで聴いていただきたいのがコチラの作品『ザ・コンプリート・フォークウェイズ・レコーディングス 1958』です。この2作品中には共通した彼お馴染みのレパートリも数曲収められており、録音年によるアレンジの違いなどの聴き比べなども楽しめること必須!本作品を未だお持ちでない方はこの際に是非、ご入手されることをオススメします。そしてスペンス入門者の方にとっては、この2作が揃えばひとまず安泰です。 今回ご紹介するこちらの作品は、彼が音楽学者:サミュエル・チャーターズによって「発見」された1958年の音源の集大成。つまり、スペンスが人生で初めてレコーディングを行った際の音を網羅した最初期録音の完全版です。彼のフォロワーといえば、とにかく名うてのミュージシャンたちばかり。その中でもいの一番に名が上がるのは、やはりライ・クーダーでしょう。本作にはライ・クーダーが名作『ジャズ』(1978年リリース)でも取り上げている、スペンスを代表するレパートリ:「ハッピー・ミーティング・イン・グローリー(Happy Meeting in Glory)」や「顔を見合わせて(Face to Face That I Shall Meet Him)」も収録。時折独特なハミングやスキャットもまじえた素朴で力強いヴォーカル、そして何よりも彼お得意のドロップDチューニングによる軽快/流麗なギター演奏はお見事と言う他に言葉がありません。全ギタリストの方、これは本当に必聴です。オリジナルはフォークウェイズ・レコードより1959年にリリースされ、その後リイシューも発売されましたが、現在はCD-R仕様のみの発売となっている本作。しかし、ライ・クーダー、デヴィッド・リンドレー、ジョン・レンボーン、そしてブライアン・ウィルソンも愛聴する後世に残すべき世紀の大名盤であることに変わりはありません!今回は新譜『アンコール ~』のリリース日に合わせ、日本語による帯を付けたサンビーニャ・インポートという形でご提供いたします。
曲目表:
1. Coming In On A Wing And A Prayer 2. There Will Be A Happy Meeting In Glory 3. Brownskin Gal 4. I'm Going To Live That Life 5. Face To Face That I Shall Known Him 6. Jump In The Line 7. Bimini Gal 8. The Lord Is My Shepherd 9. (Glory, Glory) When I Lay My Burden Down
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