Rice Records × Museu do Fado Discos コラボ企画第5弾! 伝統を感じさせる高い歌唱力を持った女性歌手によるネオ・ファド作品!
リスボン市立ファド博物館“Museu do Fado”は、ポルトガルを代表する音楽ファドに関する様々なアーカイヴを収集/保存するだけでなく、その知識を世界に向けて広める役割を果たしています。そしてその一端を担っているのが同博物館が有するレーベル‘Museu do Fado Discos’で、そこからは現在のファド・シーンのキーとなる素晴らしい歌手や演奏家の作品が紹介されています。ライス・レコードではそんな同レーベルの作品の中からジョゼー・マヌエル・ネト『リスボンの調べ』(MFR-8038)を2018年に、そしてガスパール・ヴァレーラ『ガスパール』(MFR-7229)、フランシスコ・サルヴァソーン・バレート『人生の刻(とき)』(MFR-7230)を今年の2月にリリースし大きな反響を頂きました。そして今回はフレッシュな女性アーティストをご紹介することにいたします。
イネス・デ・ヴァスコンセロスは1989年生まれ。その力強い歌声には伝統的なファディスタが持つ明確な個性が宿り、また正確なピッチ・コントロールとスバ抜けた表現力は、多くのファド関係者から高い評価を受けています。そんな彼女は、ファドの本場リスボンの有名なカーザ・デ・ファド(生のファドを聴かせるレストランや酒場)であるClube de Fado、Tasca do Chico、Café Lusoに定期的に出演しているほか、リスボンでの初ソロ・ライヴは見事完売。さらに中国で行われたファド・フェスティヴァルに参加して600人以上の観客から盛大な拍手を獲得するなど、その存在感は日増しに高まっています。 そんな彼女が歌うのは「ネオ・ファド」と呼ばれるスタイルのもの。これは、かつて30年代から黄金時代が始まったファドが下火となるきっかけになった1974年のカーネーション革命の後、現在アナ・モウラを始めとする人気歌手のプロデュースで知られるSSWジョルジュ・フェルナンドなどがファドの新しいスタイルを求めて誕生させたスタイルでしたが、結果的には大きなムーブメントには繋がりませんでした。イネスのデビュー作である2021年リリースの本作では、そんなファドの枠を超えたオリジナル・ソングを中心に構成されたネオ・ファドを存分に聴かせてくれる内容ですが、安易にエレクトリック/エレクロトニック楽器を導入したりはせず、伝統的なファドの楽器編成(ギターラ・ポルトゥゲーザ、ヴィオラ〈普通のギター〉、アクースティック・ベース)で伴奏されている点に大きな特徴を持っており、多くのファド・ファンから共感される要素とも言えます。プロデュースを担当しているのは、アクースティック・ベースを本作で演奏しているリカルド・クルーズ。アントニオ・ザンブージョやアナ・モウラ、クリスティーナ・ブランコといったビッグ・ネイムを手掛けてきた彼の指揮の下、現在活躍する様々な作曲家・作詞家が楽曲を持ち寄り、叙情的かつ音楽的な豊かさを備えたオリジナル曲を披露しています。 半世紀近く前に撒かれたネオ・ファドの種がここでようやく実を結んだ! そう言いたくなるほど素晴らしい内容に仕上がった1枚です。 (以上、メーカー・インフォ)
●日本語解説/帯付き
曲目表:
1. Fado Bolero da Capicua 2. Amplexo 3. Fado das Amarguras 4. #101 5. Estou Bem 6. Fado da Surpresa 7. #202 8. Fado do Desespero 9. De Onde Vens 10. #303 11. Brincadeira 12. Folhas Caídas 13. Olhar (fado Licas) 14. Canção para Ficar
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