Rice Records × Museu do Fado Discos コラボ企画第4弾! ワクワク感と安心感が同居したファドの逸材のデビュー・アルバム!
リスボン市立ファド博物館“Museu do Fado”は、ポルトガルを代表する音楽ファドに関する様々なアーカイヴを収集/保存するだけでなく、その知識を世界に向けて広める役割を果たしています。そしてその一端を担っているのが同博物館が有するレーベル‘Museu do Fado Discos’で、そこからは現在のファド・シーンのキーとなる素晴らしい歌手や演奏家の作品が紹介されています。ライス・レコードではそんな同レーベルの作品の中からジョゼー・マヌエル・ネト『リスボンの調べ』(MFR-8038)を2018年に、そしてガスパール・ヴァレーラ『ガスパール』(MFR-7229)、フランシスコ・サルヴァソーン・バレート『人生の刻(とき)』(MFR-7230)を今年の2月にリリースし大きな反響を頂きました。そして今回はフレッシュな女性アーティストをご紹介することにいたします。
マティルデ・シドは1983年、大理石の世界的な産地として知られるアレンテージョ地方エヴォラ県エストレモスの生まれ。父はジャズやブルース、ボサ・ノーヴァを、そして母はファドを好んで聴いていたという音楽一家で、夜には家族でギターやピアノを演奏しながら歌を歌っていたそうです。その影響で幼少の頃より音楽に強い関心を抱くようになった彼女は、いつしか母の好きなファドを歌うように。大学時代は街のカフェでその歌声を披露するようになり、その後は本場リスボンへと向かい、カーザ・デ・ファド(生のファドを聴かせるレストランや酒場)に出演するようになりました。2014年には60年代より活躍する男性ファディスタのジョアン・ブラーガの計らいで老舗劇場のテアトロ・サン・ルイスでの公演に出演し「新しいファドの声」として注目を集めるようになりました。その後も様々なファド関連のフェスティヴァルに参加し知名度を高めていった彼女が2019年に発表したデビュー・アルバムが、Museu do Fadoレーベルが制作した本作でした。ここではマリーザやカルミーニョ、アナ・ラインスといったアーティストの作品に携わってきたヴィオリスタ/アレンジャーのディオゴ・クレメンテがプロデュースを担当しています。 アルバム・タイトルの“Puro”には、かつて古典ファド(Fado Tradicional)がFado Puroと呼ばれていたという経緯が盛り込まれていると思われます。またHに収録されている‘Toca para Mim’という曲は、今ではほとんど歌われることがなくなった古いファドで、伝説的ファディスタのベルタ・カルドーゾ(1911-97)の名唱でも知られる‘Fado Faia’に自作の詩をつけて歌ったものです。そんな昔ながらのスタイルを踏襲してファドの伝統をしっかりと守りながらも、瑞々しい歌声を聴かせてくれるのが、彼女の大きな魅力と言えます。 ワクワク感と安心感という相反する魅力が同居したマティルデ・シドの歌声。是非とも多くのファド・ファンに聴いて頂きたい逸材です。 (以上、メーカー・インフォ)
●日本語解説/帯付き
曲目表:
1. Foi Assim 2. Olhar Puro 3. Nosso Fado 4. És Livre 5. Como Te Quis e Te Quero 6. Cada um para Seu Lado 7. Reencontro 8. Amor É Louco 9. Toca para Mim 10. Não Digas Sorte Diz Deus 11. É Cantando
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